◆ 緊張体質をなおす方法 ◆

筋トーヌス(筋の張力性)について

○ 緊張体質

「肩や腰のあたりに常に力が入ってる感じなんです。マッサージを受けると少しはリラックスした感じになるんですけどすぐ元に戻っちゃうんですよね。どうすればいいですか?」という相談をよく受ける。過剰な緊張状態(筋トーヌスが高い状態)が続くと筋は疲労するので、緊張体質の人はどうしても疲れやすく、肩こりや腰痛にもなりやすい。またスムースな筋の収縮が困難となるため運動能力も低下してしまう。健康で活動的な身体を維持するためには「リラックスした身体」が不可欠であることは周知であるが、緊張体質のパターンを身につけてしまった人にとってそれは容易なことではない。

○ 筋トーヌスのメカニズム

筋トーヌスは「筋組織の構造自体がもつ張力」と「神経支配によるもの」の二つから成り立っている。前者はマッサージなどの手技による物理的刺激で和らげることができる。一方、筋の神経支配のパターンは長い時間をかけて定着したものであるため、一度緊張パターンを身につけてしまうと容易には修正できない。これがマッサージの効果が一時的なものになってしまう原因である。つまり、緊張体質を根本的に改善させるためには、神経系のパターン自体を変化させる必要があるといえる。ロルフィングでは手技により組織を軟化させると同時に神経系がよりリラックスした状態で身体を動かすことを学んでいく。ここで重要なのは「神経系がリラックスした状態」というのは「神経活動が休止して緩みきった状態」ということではなく「神経全体に流れがあり、適正なレベルの活動状態が保たれていること」であるという点である。ヨガや気功などの東洋的身体訓練はこれに適したエクササイズであるのだが、内的なイメージが必須となるため形だけを真似した我流だとなかなか難しく、きちんとした指導者のもとで行われるのが望ましい。

○ 神経系をリラックスさせるためのエクササイズ

ここでは一人で簡単に行えるエクササイズを紹介したい。まず、頭部から骨盤にかけて身体の中に円柱があるとイメージする(図1参照、立位でも座位でもよい)。これは神経細胞の集中している脳から脊髄までの部位に相当する。次に呼吸を意識する。吸う息の時に円柱が膨らんで上下に伸びていき、吐く息の時に円柱がしぼんでいくというイメージをする(図2参照)。円柱のなかを静かに水が流れるような感覚が持てればさらに良い。この時重要なのは、普段行っている自然な呼吸で行うことである。自分が行っている呼吸のリズムを静かに観察し、それに円柱のイメージをシンクロさせるようにするのが望ましい。深呼吸などの随意呼吸を行うと、どうしても神経の緊張パターンが生じやすくなってしまう。神経系のパターンを変化させるためには身体をコントロールしようとする意識よりもまず観察するという感覚が重要である。このエクササイズを行うと筋トーヌスを和らげることができ、さらにこれを習慣化すれば神経の緊張パターン自体を改善させることも可能であると思われる。

まとめ「緊張体質の根本的改善には神経系のパターンを変化させることが重要である
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