◆ 腰痛のケース ◆

「ロルフィング」ってなんだかカラダに効きそうね。マッサージや整体とは違うということもわかったし。例えば腰痛の場合は具体的にどんな施術をするの?

はい、では施術の内容に入る前に、まず「腰痛になる理由」について考えてみましょう。ヒトの動きにおいて最も大きな役割を担っている関節は「股関節」です(図1参照)。
股関節はその役割を担うために極めて自由度の高い構造になっているのが図1からよくわかりますね。

▲ 図 1 ▲

普段の生活で「股関節」を意識したことなんてなかったわ。
そうですよね。実際にはむしろ腰椎(図1参照)のあたりを意識することが多いと思います。
ただ、残念ながら腰椎は大きく可動する構造にはなっていないのです。股関節が十分に動かないために、腰椎が無理な動きを強いられることになり、腰背部の筋肉が過剰に緊張する、これが腰痛の一般的なメカニズムです。
なるほど。それでマッサージで硬くなった腰の筋肉を軟らかくしたり、整体で腰の骨を調整して負担を和らげるわけね。
でも、股関節が動かないままではまた元に戻ってしまうんじゃないの?
そうなんです。だから、ロルフィングでは股関節の可動を最大限に引き出すというアプローチをとります。
へえ。そんなことができるんだ。
次に具体的な施術の方法について説明します。まず図2のように「骨盤を前後に転がす」動きをクライアント自身に行ってもらいます。ロルフィングではこれを「骨盤のロール」と呼びます。このとき腰椎のあたりではなく股関節周辺を意識して動くことがポイントになります。
▲ 図 2 ▲
フラダンスの腰の動きみたいね。
次の段階では股関節をより自由に動かせるようにするために、施術者が手技によりその周辺の筋肉(および筋膜)を軟らかくしていきます(図3参照) 。
同時にクライアント自身が骨盤のロールを行うことにより、通常のマッサージではアプローチできないような深部組織が解放されます。
▲ 図 3 ▲
へえ!他人まかせではなくて、参加型なところが面白いわ。確かに深いところまでほぐれそう。でも時間がたつとまた元に戻っちゃいそうだけど・・・。
股関節を深部で動かすという感覚を学ぶことにより日常においても股関節を中心とした動作が身につき、股関節の自由な可動はセッション後も持続します
その結果、腰背部の負担が軽減した状態も続くことになります。
なるほど。自分自身がカラダで学ぶって点が重要なわけね。

その通りです。最後にポイントをまとめておきましょう。

◆まとめ◆
(1)腰痛に対しては「股関節を自由にすることにより腰背部のストレスを取り除く」というより根本的なアプローチをとります。
(2)「クライアント自身が動きながら、施術者が手技を行う」という独自のアプローチにより「関節周辺の深部組織が解放される」、「美しくカラダにやさしい動きが自然に身につく」の2つ効果が同時に得られます。

*注:ロルフィングは身体全体のバランスをとることを本来の目的としており、腰痛の改善はあくまでその結果であることをご理解下さい。

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